皆さん、こんにちは。
今日は『ピアノのつぶやき』をお読み頂く前にほんの少し体のことについて・・・・
題して『ちっちゃな知識』とでもしておきましょう。
☆自立神経(人の意思に関わりなく働く神経)
自律神経とは自覚なく働く神経で私達がが知らない内に
呼吸、消化、体液循環、分泌など内蔵器官の働きを調節しています。
交感神経と副交感神経からできていて、
お互い逆の作用をしながら内蔵の働きを調節しています。
例えば、胃や腸では副交感神経が働きを活発にし、
反対に働きを抑制するのが交感神経です。
しかし、ストレス等でこの調節に異常が起り、
混乱に陥るとさまざまな体調異常が起こります。
これが【自律神経失調症】です。
症状の主なもの
肩こり・立ちくらみ・便秘・発汗・熱感・寒気・息切れ
どうき・高血圧・神経性胃炎・下痢・血行不良等
この症状が全て自律神経失調症から起るとは限りませんが
現代社会の中でストレスを感じている人は少なくないと思います。
ストレスを発散できる何かを見つけてみてはいかがでしょう。
ご自分の人生です。楽しんで下さい。
次回は自律神経の働きをほんのちょっとですがお話致します。
では『ピアノのつぶや』をご覧下さい。
『ピアノのつぶやき』
第8話
今日は8月下旬
B子がこの高級クラブでピアノを弾き始めてから4週間が経とうとしています。
グランドピアノである私から見ても喜怒哀楽が激しいB子さんですが・・・まぁ単純とでもいいましょうか。
それでもピアノの演奏はしっかりと頑張ってくれてますし、
今日までの間にお客様からの要望で演歌の伴奏も頼まれ
(最初は演歌ではなく行進曲かと思うくらいあがってしまった伴奏でしたが)
心温かなお客様達にリードして頂き、今では「ズンチャカ チャッ チャッ」と
そのリズムにのってお客様達に楽しく唄って頂けるまでになってます。
ステージ上での態度ももうすっかり身に付き初日にサブマネージャーから
クレームをだされたツンとした歩き方もさり気に静かに歩けるようになりました。
ただ、相変わらず肩を落として歩くことは無理なようで・・・
なぜなら彼女の肩はパットいらずなほど男性並みの肩幅で・・・
ホステスさん達には「スーツがよく似合うでしょうネ」なんておだてられてましたが。
そして今日はこの町の一大イベントでもある夏祭り当日。
昼間から神輿が商店街を練り歩き露店もずらりと並び
浴衣を着て歩く女性や子供の手を引きながらなるべく露店の前を
早歩きで通り過ぎようとしている家族、
またこの暑い中、手にした綿菓子がとけてしまうのではないかと思うほど
仲良く手をつなぎ寄り添って歩く若いカップルなどでにぎわっています。
その大通りの真ん中に位置しているこのクラブも今夜だけは
年に一度の大サービスデイです。
会員制である店内に一般の方々にもお入り頂けるというオープン日にしてある為、
夕方の7時頃からジーンズにTシャツという様なスーツ以外の服装の男性客も
ホステスさん達に囲まれながら少し緊張しつつも楽しそうに会話をしてらっしゃいます。
もちろん常連のお客様もいつも通りスーツ姿でお見えになって下さってます。
ホステスさん達もベテラン(3年以上のお勤め)とそれ以外の二つに分かれ
新客様(このお店では今日だけお見えになる一般のお客様)にベテランホステスさんがつきます。
常連様には新米のホステスさん達がおもてなしをし、
彼女たちにとっては今日という日が勉強の場にもなるのです。
少しずつにぎやかになってきたホール。時間は8時になるところです。
そろそろB子さんがまた私の鍵盤に指を置き静かな曲を
ホールのお客様にお届けする時間がやってまいりました。
と.と.と.と.
「なんか変な音がする・・・ヒールではない! ん?下駄?」
カランコローンならまだしも、カタカタカタと慣れない足どりで近づいてきたその足元から上へ目をやると!!!
「ありゃー B子さん浴衣姿だよ。ふぅ~ん。ちょっとイメージが変わっていいかな♪」
藍色の下地に黄色やピンクの絞りの花模様をあしらった浴衣に肩までのボブを今日はアップにといういで立ちで現れたのです。
先週の土曜日、B子はあの素敵なマネージャーに
『今日のお祭りに浴衣を着てもよいか』と提案し、
もちろん今までの過去に浴衣のピアニストなどいなかったのだが、
マネージャーはホステスのY子さんと相談し、OKをだしたのです。
誰もが思いつくわけではないこの斬新なアイデアに
お客様もきっと喜んで下さるという判断です。
でもB子の本音はお客様に喜んで頂くというよりは一目惚れしてしまった
マネージャーに浴衣姿をみせたいという、なんともあさはかな・・・本当に単純というか。
ところがやはりマネージャーとY子さんの思惑通り、
お客様の反応はすごいもので浴衣姿のB子がステージに立った瞬間
「ほぉ~」という歓声と共に拍手がわいたのです。
一歩外に出ればそれこそB子よりももっともっとかわいい浴衣姿の
女性がたくさん歩いているのですが、このクラブという中で
しかも黒のグランドピアノの前に立つB子本人ではなく浴衣姿が新鮮に映ったのでしょう。
とにもかくにも気を良くしたB子はいつも通り鍵盤に指を走らせ
静かな曲をホール内に届け始めました。
「でもピアノの私から見ると今日はいつもよりあごが上がっているよ。
浴衣姿をほめられて嬉しいのは私も一緒だからB子さんの気持ちは分かるけど、
あまり得意気に顔を上げるとまたあの銀縁メガネに怒られるよ。」
と、言いつつもその銀縁メガネがいつものポジションである
ステージわきのカーテンからB子を見ている目が普段とは
違って見つめているという表現がふさわしいような様子だったのです。
でもこの後第三ステージが終わる少し前にとんでもない出来事が起こるのでした。
ではその内容はまた次回。